ごきぶり日記335
さて、もう一仕事
定年退職後になにか仕事を始めたいという人が多い。
世の中が不安定なことと、寿命が延びて60歳くらいではまだまだ元気、もう
一花咲かせたいというところだろうか。早期退職勧告制度も少なからず影響して
いるのかも知れない。
“仕事を始める”ということは、またサラリーマンをやるということではなさそう
だ。人によりけりだろうが、高い地位を経て多額の退職金を貰い、やっと解放さ
れた立場で再びサラリーマンはないと思うし、あったとしてもほんのお小遣い
程度の給料になる。
やはり自分で新しい事業を始めたいということだと解釈している。
企業を起こす、つまり起業家になるということは時流の要請でもあり、悪くは
ないのだが、そう簡単にビジネスモデルが作れるわけではないし、また収入を
得ることは簡単ではない。
最大の壁は自分の中にあって、永年背負ってきた社会的な地位、考え方、世の中
の見方、つまり視野までが自分の意欲に立ちふさがる。
なにもビジネスモデル探しが難しいと言っているのではなく、永年の生活環境から
発想の拡がりが難しくなっているということで、自分で自分の思考や行動にタガ
をはめやすいということである。
世の中は複雑に出来ているから、それだけに諸々の隙間がある。まず自尊心、
過去の栄光、選り好みを捨てて何でも喰らいつく貪欲さが必要である。
そうは言っても簡単に過去とおさらばなど出来ない。
それならば自分にとって何が得意技かを見極めることが肝心なのである。
人間、なんと言っても自分が永年手掛けて来た問題には知識が集約されている
から、その知識の延長線上のビジネスがもっとも分かり易く、自信が持てる。
今年の景気天気図で唯一晴天なのはネットビジネスとなっている。売買の情報
発信は益々増え、それこそ多くの人がネット上を探しまくっている。
広告宣伝費も掛からないこのネット発信を使わない手はない。最近の検索商売も
進化しているから、ちょっとした工夫をすれば多くの人が見てくれる。
「何をやるか」の最後の一線はやはり自分で決めなければならないのだが・・。
そういえば最近の営業マンも変わって来た。「靴底を減らして・・」歩き回るのが
営業の仕事と決めて掛かっていたが、セールスツールはすべてネット上にある。
だから問い合わせがあると、ネット上の場所を教え、あるいはpdf等のファイルを
メールで送り、それを見ながら電話で説明する。
VoIPで電話料も安くなる。資料を忘れて、「ではまたもう一度・・」という心配
もない。セールスはやはりフェース ツゥ フェースでなければ、という発想も古く
なってゆくのかも知れない。
タクシーの無線センターに電話を掛けると、何も言わない先に「あっ、**さん
ですね。すぐ配車します」とくる。お抱えのタクシー会社を持っているようで
ちょっといい気分になる。これはコールセンターの技術であり、ここにはすでに
プライベートな情報が一杯収集されてしまっているからこうなる。
大手も中小も個人も、みんな隙間を探している。人間が生活している間は隙間は
なくならないのかも知れない。何をやるかはそこら辺に転がっているということ
らしい。
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