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DIARY

ごきぶり日記318

余った人たちとは


不景気のトンネルは一向に出口の灯りが見えない。
それにしても大手企業、特にIT関連企業の事業拡大のツケは予想以上に大きい。 いくら整理しても果てしないようだ。
それもこれも企業イメージとかいうものを大事にして、会社に傷がつかないように、 儲からない事業をこっそり分けて買い手を捜したり、何となく消滅させようと格好 をつけているから、なかなか進まないのではあるまいかと勘ぐっている。

自分が要らなくなったものは相手も要らないだろからそう簡単ではない。
カルロス ゴーンの改革は日本人から見ると鬼のような切り捨てをやったように見え るが、その後は実に浪花節的なモチベーションがセットになっている。
やはり人間には生き甲斐が重要で、社員がやる気を出すということが、これほどの 結果を生むということを改めて見せつけられた。
こうした思い切った即断と末端に溶け込む経営の神髄は、同じ会社で育ったサラリ ーマン経営者では出来るものではない。プロの経営者と言われる所以である。

リストラは一段落したと宣言している会社が多いが、それでも人は余っているらしい。 それもバブル最盛期にろくに試験も面接もせずに「熊手で掻き集めた」労働力なら いざ知らず、正規の、それも有名国立大学、あるいは大学院の上から何番目という 人材である。しかもこぞって50歳程度なのである。団塊の世代が標的になっている とは聞いていたが、これには驚かせられた。

この年齢層に余剰感があるということは、なにぶんにも数がおおいということ、 バブル時代にいちばん昇給が多かった高給取りであること、そろそろ戦力としても 先が見えて来た、ということだろうか。
こうしたキャリア組は、入社後数年経つともう何らかの役職が待っている。
それからいわゆる管理者試験である。これは入学試験と大差ない暗記の世界だから、 実務経験や行動力、経営感覚などの生きた能力とはほど遠い。

それからマネージンググループに入り、出世街道を進むことになる。だが、人間には 相性というものがあって、誰もマネージメントが出来るわけではない。
ところが此処からはみ出したところには、スタッフという立場しか無いのである。 日本の企業社会はライン中心主義であり、ラインでなければ権限も独自の行動も 出来ない。

スタッフはラインの付属物的な存在になっている。たまたま張り切って見たところで、 成果はラインの長のもの、ご本人が脚光を浴びることはない。
つまりラインでなければ出世出来ないという構図が基本になっている。経営感覚を 身につけ、マネージメントに長けている人は数少ない。だから年々このスタッフが 増えて来る。やがて50歳を越えて給料は高くなる、役職経験を持ち使いづらい、 どうやらこうして余剰人員化してしまうのかも知れない。

                                −続く−

 

 

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