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DIARY

ごきぶり日記300

トンネルの先の灯りは


昨日の日経平均が「\8,439,62-」何処までも落ち込んで行きますね。
なけなしの我が財産が紙屑のように飛散して行く姿に、“もう株価は見ないぞ”と 思いつつ、気がつくと“もしもこれが・・”と諦めの悪いこの頃です。 これを「死んだ子の歳を数える」とでも言うのでしょうか。

この景気のトンネルの先にポッカリと灯りが見える、のはいつなのでしょうか。 それとももう先は無いのですかね。
政党も、役所も、銀行も、企業も、かっての旧き良き時代に漬かっていたトップ が、変わる事が出来ず、相変わらず同じ発想、同じ手法で支配していることが原因 と言われていますね。

この株安の大きな原因は日本経済の牽引役と言われて来たいわゆるハイテク企業が 国際競争力を失って久しく、ここから抜け出そうな様相が無いことが原因と言われ ています。大手企業の株価が年初来安値を更新し、大きいところで下落率は7割と なります。
3,000円台の株価は900円という事ですから、たったの千株で200万円を失った事に なり、庶民に取っては天変地異が起こったようなものでしょう。

グローバル化が進む中で国際競争の勢力地図が大きく塗り替えられており、現実 には日本が世界の一位、二位という業種あるいは事業がまったく無くなって しまったのです。さて、この悪条件をはねのけてジャンプする力が日本にあるの でしょうか。日本に無い筈は無いですよね。

問題は環境です。経営層の頭の塗り替えが必要と言ってもそう簡単に上層部を切り 落とす事は出来ません。自然淘汰を待てばあと数十年掛かってしまう。
大企業の会長、社長経験者が相談役などで本社の最上階に延々と陣取っていると 囁かれています。それは過去の「功」はあったことでしょう。
だが、お役が終わり、時代が変わった今、しがみつくのは自らの晩年を汚す事に はなりはしないかと余計な心配をします。

勿論、企業経営者の資質が大きいのですが、もう一つの国際競争力は「社員の モラールにある」と考えますがどうでしょう。“負けたくない!”“石にしがみ ついても!”という負けじ魂が無くなってしまっていませんか。叱る、鍛える、 反撥するという人間同士の切磋琢磨が無ければ競争力以前でしょう。

アメリカの「シリコンバレー物語」は一攫千金の成功の夢と、その想いを育む土壌 にあることは知られています。
ベンチャーキャピタルの過酷な審査を潜り抜け、資金を獲得してその夢に挑み、 失敗しても挫けずにまた挑む。社会がそれを当然として包容する。 そんな土壌と日本の階級的サラリーマン社会が争っても勝てるわけがないと思うの ですがねぇ。

本年度のノーベル化学賞を田中耕一さんが受賞したという事実は、ご本人の資質と 努力によることは当然ながら、島津製作所という会社に技術者を包容する環境が あることが大きいと思いますね。
ハイテクの大企業には技術者を大事にする気風が無くなっていると思いませんか。 屈指の国立大学、あるいは大学院の上位から何番目ばかりを採用して、やりたい こともやらせず、それ程の経験も積ませないうちに、何が何でも管理者にして しまうという傾向があるのです。

リストラ、あるいはそれに近い扱いで50歳前後で辞めて行く人の中に有名国立、 私立の大学院卒が居ることは、本人の問題というよりも卒業して30年近い会社 生活の中で本人の才能を発見して生かすことをしなかった企業に責任があると思う のです。
短絡的過ぎるかも知れませんが、世界とのこうした根本的違いの中で再び国際競争 力が台頭するとは思えないのです。

「トンネルの先は何処まで行っても闇だった」ということにならなければよいの ですが・・・
('02.10.10)

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