ごきぶり日記283
手抜き商売
メーカーが責任を持って商品を市場に送り出すということは大変なことです。
機能、性能、品質はもとより、価格競争力も確保しなければならず、同時に
アフターサービスが万全でなければ顧客がすぐ逃げて行ってしまうでしょう。
ところがいつも問題になるのがこのアフターサービスです。売ったあとの仕事に
力を費やすのは何となく後ろ向きで勿体ない、という発想が潜みます。
“釣った魚に餌はやらぬ”ということでしょう。こんな発想が命取りになること
をメーカーは良く知っているからこそ、声高にCS(Customer Satisfactory)を
謳うのでしょう。
製品も人間が作るもの、だからいくら立派な技術者がいて、万全なチェック体制
を敷いてもチョンボは出るものです。
パソコン、プリンタ、スキャナ、あるいは無線LANと最近の電子製品はかなり複雑
な操作が必要で、bakacyonカメラのようには行きませんね。テレビも同様です。
先ず、説明書がお粗末です。日本のメーカーは永年お役所仕事ばかりやって来た
ので、“噛んで含める”表現が出来ない、あるいは下手なのだという話を聞いた
ことがありますが、まさにそうなのでしょうね。
アメリカの説明書を見ると“左手で何処を押さえて、右手で何をして・・”という
ような表現で書いてあります。日本の場合はどうやら「技術者の独りよがり」と
思えるような表現が多いようです。
設計した人間は良く判っているでしょうからどうしてもそうなります。そんな時、
困り切って電話で相談したいと思うでしょう。ところがこの電話、殆どが自動応答
になってしまいました。
トーキーの案内を追って長々と順を追って聞いていると、結局は分かり切った説明
の内容だったと言うのが多く、いつも裏切られ腹立たしい想いをします。
ホームページや説明書等には、もっともらしく相談の受付番号が書いてあるので
すが、いつ掛けても話し中でつながらない、という経験をお持ちの方が多いで
しょう。
電話というものは、先ず早い人順につなぐ「空き選択」をするので、通話から次の
人の通話までの間に当たればつながる筈ですから、一日中ビジーということはあり
得ませんよね。外しているのではと疑います。
友人が「どこそこのメーカーの問い合わせ窓口を見てきたら、一人だけだったよ」
と言っていました。なるほど、これが実体なのだろうと納得しましたね。
片方では、がむしゃらに売りまくっているのですから一人では満足に対応出来る
わけがありません。“判っちゃいるけど、生き残るため売りまくるしかないんだ!”
という声が耳元に聞こえてくるようです。
これは明らかに製品の技術問題、あるいはバグだと思うことにぶつかることがあり
ます。そんな時、使用環境 トラブルの現象などを事細かに書いてメールすると
「ご報告、ありがとうございました。ことによると・・」という返事が戻って来ま
す。試作段階では主たるユーザーにサンプルを渡し、そこで出た技術問題を跳ね
返して貰う。それを本製品に織り込むという課程を踏むことはあり得ますが、これ
は商品なのです。
技術問題を積み残した製品を“まぁいいか、エイヤッ!”と出荷して、なんか
言ってきたら直そうという発想ではないのかな?と疑います。
まさかとは思いますが・・。でも世の中がそれほどまでに切羽詰まって来ている
と考えるのも、あながち間違いではないのかも知れませんよ。
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