ごきぶり日記259
カジノ到来
カジノ論議が騒がしくなって来ましたね。
あまり自慢になりませんが、ラスベガスには何10回通い詰めたことでしょう。
一昔前の話です。別にギャンブルに狂ったわけではありませんが、北米各種業界
のいわゆる、Exhibition に此処が頻繁に使われるだけの理由です。
費用が格段に安く上がるらしいですよ。自分でお金を払うわけではないので幾ら
安くなるのかは知りませんが。
とにかくネオンぎらぎらのギャンブル場とホテル、それにデナーショウのホール
だけときているので、何回か通う内にすぐ飽きてしまうということです。
本物のギャンブル好きには勿体ない話だと叱られそうですね。
私は日頃ギャンブルにはあまり縁がなく、すぐ近くの東京競馬場などは駅の混雑に
辟易する程度で中には入ったこともありません。最近はパチンコさえ触ったこと
すらないのですからね。
それでもラスベガスのことですから、ホテルに入ってそのまま寝てしまうのも癪だ
と足を向けます。何しろホテルがそのままギャンブル場なのですから。
確かにこの、一攫千金の亡者の中をぶらぶらと見て歩くのも楽しいものです。
ところが、「一攫千金の亡者の集まり」と思い込んでいたギャンブル場にも意外
なことを発見します。
ポーカーもブラックジャックもやらない(知らない)身には、スロットマシンしか
やるものはありません。
ご存じのようにスロットマシンには ドル,クォータ(25セント),ダイム(10セン
ト),ニッケル(通称“ネコ”−5セント)と種類があり、安くなるに従って出玉
確立が下がってゆきます。
我々レベルではダラーマシンは被害が大きいので、もっぱらクォータマシンを愛用
します。膨大なマシンの林の中から出そうな台を選ぶのは至難の技というもの
です。ところで、この中を首から箱を下げた女性が何人も廻っているのはご存じ
と思います。コインの売り子(両替)が仕事なのですが、この娘(失礼!)を捕ま
えて、そっと1、2ドル掴ませます。
すると手を引くようにある機械の前に誘導して“此処でやれ”と教えてくれます。
何も賄賂を使ったのではなく、双方の利便のために認められている慣習なのです
から何とも楽しくなりますね。勿論、出なくても文句のつけようはありません。
腰を落ち着けて、やおら1発毎に“ガシャン、ガシャン”と確かめながらやるのは
何とものんびりしたもので、瞬く間に満札が消えてなくなるパチンコとは全くの
別世界です。
何しろ25セント(120円レートで30円)だから、1万円なら333回。マシンのポール
を引く腕が痛くなりますよ。
退屈しだしたころには“何か飲みますか?”と後ろから声が掛かる。ジントニック
片手にまた、“ガシャン、ガシャン”です。
ある時、その教えられた台で「777」が出ました。25セントが1000枚、つまり
250ドルなのですが、機械が壊れたのかと思う勢いで皿に溜まって行きます。
同時に廻りには大勢の人だかりが出来て、中にはパントマイムよろしく、「もう
やめろ!この金をまとめて窓口に持って行き、現金に換えて帰れ!」と身振り
手振りでやっている人もいます。私が日本人で英語が分からないとでも思ったの
でしょうね。何とも楽しくなりました。
“その金をどうした”ですって? あぶく銭ですから、あと250ドル足してリンク
スのゴルフクラブを買ったと思いますよ。
話は違いますが、ネコマシン(5セント)の前には年輩のご婦人方が大勢居ました。
聞くところによると、ツアーバスがあるとのこと、日頃 5セントを溜めて置き、
お弁当を持参で仲間と誘い合わせて来るとのこと。“それを楽しみに 5セントを
集めているのよ”と聞いてラスベガスを見直した想いがしました。
日本では10円玉を集めてもパチンコは出来ませんよね。
時々、屈強な男たちが大きなワゴンを押して通ります。見るといずれも腰には二丁
拳銃の完全武装です。これだけの不夜城で動く膨大な金を守り、人々が心配なく
遊ぶようにするにはそれなりの警備体制と武装が必要なことでしょう。
余談ですが、ある時カジノから部屋に帰ると鍵が開きません。フロントにこのむね
を告げると2〜3人の二丁拳銃が同伴し、部屋から離れ柱の蔭に隠れるように指示
され、二丁拳銃はピストル片手になだれ込んで行きました。
結局は何事もなく、原因は私の宿泊期限が過ぎていたので、係がロックしたという
ことがわかり何とも恥ずかしい想いでしたが、これも日常の出来事らしく敢えて
咎められることはありませんでしたよ。
それにしても日本のカジノフィバー、またも権限と利権に埋没して不透明な世界が
出来るのではありませんかねぇ。
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