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DIARY

ごきぶり日記250

風化する8月15日


言うまでもなく終戦記念日です。当初は敗戦記念日と言われていたと思いますが、 “負けた”という嫌なイメージが問題だったのでしょう。
今になれば「敗戦記念日」の方が、この戦いの結末がはっきり認識出来て良かった、のにと思いますよ。

終戦からすでに51年、暗黒の時代はすでには忘却の彼方にあり、地獄の歴史も 単なる物語になっているようですね。恐ろしいほど風化していることを改めて実感 しています。
というのも満州事変を発端とする、いわゆる15年戦争の流れとその結末に対する 総括が無い、つまりしっかりした歴史認識をせずに時が過ぎてしまったためなの でしょうね。

首相の靖国神社参拝問題が大騒ぎの中で時が押し流すように決まり、過ぎて行き ましたね。「靖国神社とは何ぞや」に始まってA級戦犯合祀問題など、マスコミ 中心の“侃々諤々”の騒ぎは半世紀過ぎた歴史の一里塚として大いに意味があった と思います。
むしろこの問題をきっかけに様々な意見が吹き上がり、時がこのように人々の 考え方を変化させたのだなぁ、という発見と感慨を受けました。
でも、やはり取って付けたような意見が多く、議論はこれからだという感じです。

マスコミの中で、ある女性コメンテーターが「戦争犯罪人など存在しない。国民 全部が等しく戦争責任を持っているのです」と断言していました。
1938年(昭和13)に第1次近衛文麿内閣のもとで制定された戦時国家総動員法(日本 の総力戦体制の根幹となった法律)を契機として、急激に大政翼賛化して行った 政治に、軽々と乗った国民にも一半の責任はがあることは確かでしょう。
“紀元は二千六百年♪♪〜あぁ一億の血は踊るぅ---♪♪〜”と歌いながら提灯 行列に参加したのですからね。

それにしても真実を覆い隠して、アジテーション演説で大衆を操る為政者と、何も 知らない、知らされないで乗せられた国民が戦争の共同正犯だとは恐れ入った 話です。然も天下のテレビ放送で公言するのだから気が知れません。

それではヒトラーもムッソリーニも同列の犠牲者ということになってしまいます。 国民を間違った方向に引き込んだ責任の重さは絶対に風化させてはならないの です。ドイツはヒトラーの遺骨を粉にして川に流したと言います。
靖国神社の歴史と実体を明確にして、公に晒して議論する必要があると思いますよ。 残された夥しい資料(その中には遺書も含まれている)が、軍部の戦争指導の 道具として歪曲して作られたものだという話は戦中からありましたからね。

戦後生まれの方は現在、ほぼ56歳ですね。戦争に至る過程と戦争そのものを経験 していない、つまり知らないと言っても良いでしょう。
小泉首相を日の丸の小旗を千切れんばかりに振って迎える大群衆を見ると、歴史が 一回りして、またも“大政翼賛”の旗行列、提灯行列の悪夢に向かっているのでは あるまいかという錯覚に陥るのですが、あれは芸能人の追っかけと同じで、心配 いらないのかも知れません。

戦前、戦中、戦後と実際にその地獄の苦しみを体験された方は語るも恐ろしいと 思っておられることでしょう。「聞け、わだつみの声」は地中から無念の怒りを 上げているかも知れません。物語としか理解しない世代が再び奈落の底に向かって 頭から突っ込んで行くような恐怖を感じるのです。亡霊の手招きに引き寄せられる ように・・・

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