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DIARY

ごきぶり日記232

新人類の子孫たち


「新人類」という言葉は流行ったのは一昔前のことだったか。その後、新々人類 などとマスコミに書かれていたが、最近はあまりこの話題にお目にかかったこと がない。ニュースバリューが無くなったのかも知れない。

元々新入社員を評しての話であった。新人類というのは、言いたいことをづけづけ と言い、自分中心で割り切りの早いキャラクタをいうのだったか、とにかく古い 企業社会にとんでもない種族が出現したという想いが込められていたのだろう。
始めてこの言葉を聞いた時、何のことはないアメリカ人のキャラクタではないか、 と思ったことを覚えている。

戦後教育の落とし子だから、良いか悪いかは別問題として何年も経てばこの新人類 が巷に溢れてきて、伝統を尊ぶ大企業もがらりと変わるのではあるまいかと期待 したことがあった。だが、どうも結果は違うように思える。
違いは良い意味での欧米流個人主義が根付いていないせいかも知れない。幼児から の家庭教育で「個」が確立されて行く欧米とは確かに違う。。

大企業というものは鋳型のようなもので、そんな新人類も社内教育で、たちまち 伝統的な企業人に作り上げてしまうようだ。
するとそこには「個」が無いから主張が無く、行動が無いということになるのかも 知れないと思う。そんな新人類が親になった時代である。

春爛漫、ちょうど桜が満開の折りに新人が入り、教育が始まる。季節も年齢も まさに眠い。居眠りしながら講義を聴いている姿が目に浮かぶようである。
かって何回かそんな新人類の面倒をみたことがある。 ある新人が文字通り机に“ガバッ”と伏せて机一杯に手を広げて大いびきを かいている。

図体も大きいがやることも堂々たるものだ。周りの先輩、上司は注意するどころ か、“この男は大物になるね”と感心していた。こんな人間が増えて来たら、 やりにくいことも確かだが、雰囲気もガラリと変わるだろうなと考えても不思議 ではない。だが、最近ではどうもそんな怪物にはお目にかからない。

学生は相変わらず大企業、有名企業を目指す。時期になるとリクルートスーツに 身を固め、面接の訓練を受けて就職に臨む。直立不動の姿勢で受け答えするのだ から、こんな中でどうやって人間を選ぶことが出来るのだろうか。
部品市場がeコマース化している。人間とデバイスを一緒にするなと叱られそう だが、人材市場にアクセスして、得意技、経験、考え方を見て声を掛け、普段着 で話し合うようにはならないものだろうか。
何があっても今のスタイルだけは変わりそうにないようだ。

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