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DIARY

ごきぶり日記226

禁煙事情


愛煙家は日頃、タバコは人生の大きな楽しみでありストレス解消には欠かせない、 話の間合いなど人間関係にとって欠くべかざらるもの、紫煙の香りは総ての発想 の源泉、などと考えていますね。つまりこれを失うということは生きる楽しみの 半分以上を喪失するに等しいのですが、実はこれが麻薬の幻想なのですね。

世界保険機構(WHO)を始めとして喫煙を人類の敵と見なしてキャンペーンを 張っています。
アメリカ人は何事によらず過敏で、やることが極端だから特に社会的な圧力が 大きくなっています。たばこ産業が諸悪の根元として訴訟の対象になっているの を見ても分かります。

それならば国民こぞって禁煙かというとあながちそうでもなく、禁煙となっている 事務所の非常口など、裏口の外庭は吸い殻の投げ捨てが目立つから、やめられず にいる人、あるいはやめようとしないで抵抗している人も多いのです。

新幹線も禁煙車が増えて来ましたね。例えば東北新幹線でやまびこ号のグリーン 車は全面禁煙(Maxなど、二階建てには禁煙車両が残っていますが)ところが 不思議なことに秋田発着のこまち号にだけは喫煙車輌がついています。
誰かが、“田舎から来るからね”と、まことしやかな悪口を言っていましたっけ。

タバコを吸って90歳、100歳までお元気な人もいます。何でもそうですが神様は 不平等なもので、総ての人の健康を損ねるとは言い難いようです。
それでも大方の人には悪い影響を与えるのは確かなのだから、やめるに越したこと はないのですが、ところがこれがそう簡単ではないときています。

人間どうやら“禁煙”と決められた場所では一定時間我慢出来るようですよ。 脳が“ここでは吸ってはいけないよ”という潜在的な指令を受けてあきらめる らしいのです。
最近、飛行機は完全禁煙だから、行く場所によっては12時間ほど我慢しなけれ ばなりませんね。それに比べれば新幹線などはたった数時間だから何とかなります。 とは言うものの、そこが麻薬のこと、あらゆる場面で禁断症状が出て来ます。
酒を飲んだ時、人と話をしている時、パソコンと向かい合っている時、など人に よっていろいろでしょう。

やめると誓って残りを押入や物置深く放り込む。(捨てないところが良いですね) 禁断症状に四苦八苦し出すと、ついに放り込んだところを再びゴソゴソと探し始め ます。たばこ屋の店先まで行って、思い直しては買わずに帰るという経験をお持ち の方も多いでしょう。

ニコチンから完全に解放されるのは少なくとも3ヶ月は掛かります。夢の中で たばこを吸ってしまい“しまった!”と目が覚めるのは半年くらい経ってからで しょう。でも、此処まで禁煙して来ると身体からニコチンは完全に抜けており、 “もう駄目だ”と火を付けても想像していたたばこの味ではなくなっています。
何でこんな不味いものを好んで吸っていたのだろう? と感じればここで完全に 想いを断ち切ることが出来るのです。然しなんとも残酷なものですね。

禁煙飴、とか嫌煙飴、あるいは禁煙ガムというものが売っています。これは松ヤニ を含ませ、ニコチンの臭いを嗅ぐと嫌な臭いに変わって来るという仕掛けです。
確かにタバコの臭いは変な感じになるのですが、吸っていた当時のタバコの臭いや 味はイメージとして脳の中にそのまま存在し続けています。
ということは、ある時期はタバコを吸っても不味い、吸わなくて禁断症状が訪れる という、どっちにも逃げようのないことになるのですから始末が悪い。

やめたら人生の楽しみが半減するとか、ストレスが溜まると考えていたタバコも 禁断症状から抜け出したあとは、何でタバコなんか吸っていたのだろうと思うよう になるのですから、まさに麻薬中毒患者と大差ないということなのでしょう。

禁煙したのかですって? 第一回禁煙は20年間続き、その後復活して目下は第二回 禁煙一ヶ月。相当のベテランですよ。

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