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DIARY

ごきぶり日記218

世紀末とはこの世の終わりか


間もなく世紀末。世紀末という言葉は何となく“この世の終わり”という感じが 強く、侘びしいことこの上ないのだが、実際の荒れた社会がこんなイメージを 上塗りしているのかも知れない。

この言葉は、19世紀末ヨーロッパのその時代を象徴する思想や世相などを総称 して巷間、人の口に乗るようになったという。
1900年代も、その一世紀で世の中が大きく変わって行った。飛躍的に成長した 産業力、都市の膨張と社会の変化が起こり、その求めに応じるように新しい文化 が生まれる。世紀末とは、古いものが終わり新しいことが生まれる現象でも あるという。

何も世紀が変わるからこうした現象が生まれるのではなく、その世紀の集大成が クローズアップするのだろうが、それだけ世紀の変化が大きかったということ になる。でも、バブル崩壊、倒産、リストラ、教育の崩壊、少年犯罪の急増、 我が子の虐待、国の膨大な負債、景気減速、と並べ立てると古いものが終わって 新しいものが生まれる胎動というよりは、むしろこの世の終わりという感じの方 が強くなる。

こんなことを考えているうちに現実に引き戻された。テレビで親父狩りの危険地帯 を放映している。こんなところが危ないという場所はスプレーで落書きが一杯の 繁華街から一つ外れた忘れられたような路地。
この画像を見ているうちに、マンハッタンのブロードウェイ通りを思い出した。
宝石店の豪華なショーウインドウが並ぶ。隣の店の隙間に30センチほどの隙間が ある。無防備に歩いていると、そこからぬっと手が出て引きずり込まれる。 一旦引き込まれたが最後、外界とは遮断され、命が危ない。

大通りの一つ隣の通りは、落書きだらけの寂しい危険地帯。華やかさと貧困、犯罪 が道一つで同居する。いつの間にか日本もアメリカ並の国になってしまったんだ なぁ、と戦慄するような想いに包まれる。

画面がコロリと変わって、国の借金が国民一人当たり、500万円。1時間当たりの 利息が18億円とやっている。このままでは超インフレ見まわれるかも知れないと 警告する。景気が上向かず歳入は落ちる、増税は嫌だ、とすれば残る手は紙幣の 乱増刷。一夜明けると物価は数10倍、数百倍に跳ね上がる超インフレーションの 幕開け。人間社会はこんな道を何回となく歩いて来た。ちょっとした買い物をする のにリヤーカ一杯の紙幣を積んで出かける写真を見ても、そんなに昔のこととは 思えない。窮余の一策のデノミとして新円切換が実施され、営々と溜め込んだ預金 は紙屑同然になる。

またその次の画像は我が子の虐待、理由の分からない少年犯罪と続く。
世紀末は古いものの終わり、崩壊への課程だといった。急激な社会の変化は既に 19世紀末に苦しみを投げ掛けているようだ。二つの世紀に亘って積滞した人類の 苦しみが、一気に吹き出していると思うのは考え過ぎだろうか。
政治は何をしているのだろうか。あとわずかで21世紀。さて・・・

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