ゴキブリ日記82
平熱と高熱
AさんとBさんが日本の健康診断をしている。
ある人が、「今の日本は高熱にうなされていた病人がやっと平熱に戻った状態だ。
今が正常な健康状態なのだから、此処で激しい運動をして元気を取り戻させようとすると糖尿病が悪化する。
身の程を知らなければいけない」と言っている。
人間の分をわきまえろ、そうしないと将来破滅するといっているんだがこの点、一理あるね。
まったくだ。バブル時代というのは、高熱の夢で実力ではないからね。
「夢よもう一度」と云うのはあり得ないよ。
平熱でいるのが、人間として一番幸せだと云うのは分かる気がするが、実体はそんなに簡単ではない。
経済がこれ以上減速すれば株価は下がり、金融不安が増大し、失業者は溢れ、恐慌を起こす。
それに個人の生活をその昔に返し、慎ましく生活しろといったって、そんなことは出来っこない。
塾だ、お稽古だという膨れた家計を縮小するのは、本当に恐ろしい目を見なければ収まらない。
じゃあ、政府が赤字だらけの国庫からもっと金を出して、景気を元に戻せというのかい?
糖尿病の体にもっと大いに旨いものを食べて元気を出せといっているようなもんじゃあないのかい?
一時は元気が出たって血糖値がぐんぐん上がって息切れどころか大事に至るよ。
うーん。そこが絶対矛盾の自己同一というところだねぇ。
日本だけでなく世界経済が果てしなく成長しないと成り立たない。
あるところで止まって、この辺で結構ということは出来ない。資本主義の宿命だろうか?
経済成長は二酸化炭素をどんどん増やし、地球環境は最悪になる。
この矛盾をどう解決するかが人知なのだが、それにしてもエゴが多すぎるね。
ある記事に「1200兆円を狙え!」というのがあったよ。
これは国民の持っている虎の子を吐き出させろということらしい。
これを狙って業界が、ありとあらゆる手を使う。
何だか禿鷹がどん欲に獲物を狙い、食い尽くそうとしているようで、嫌な気持ちになった。
大体、この金を引き出せば当面の景気浮揚には役に立つだろうが、その先はどうなる?
資源は残り少なくなる、公害は果てしなく広がる、人々の生活は広がるところまで広がって平熱までに縮小することが出来ない。 何処かで平熱に軟着陸出来るのだろうか。
どうもこのまま、分かっていながら暴走を続けて破滅するんではないかねぇ。
この辺で人間の素晴らしい叡知が働くことを願うね。
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