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DIARY

ゴキブリ日記44

BB君の悩み


前略
暫くご無沙汰しておりました。

相変わらず仕事に追われ、時が飛ぶように過ぎ去り自分でも今日一日何をしたのかと毎日、反省して過ごしているこの頃です。
先輩はよく、「自分の頃は月に数100時間も残業したが、すでにそんな体力勝負の時代ではない。 頭をフルに使い、巧妙に仕事を処理して自分の考える時間を作るときだ」云われていましたね。 でも、なんだか逆に益々時代は雑然として来て、毎日に追われ自己管理の難しくなっているように感じてなりません。

昔はきっと人も少なく、仕事の範囲も狭く、自分たちの仲間だけで協力し合いながら進められたのではありませんか。
今は目的とする開発プロジェクトを自分で計画し、自分で設計し、その結果を自分で確かめるような余裕がありません。 会社の規模が益々大きくなり開発物件は増大し、アウトソースに頼らざるを得ないからです。

必然的に自分たちの仕事は技術者としての活動よりも計画段階と、これらの外部リソースの管理になりつつあります。
アウトソーシングというと格好がいいのですが、やはり育ちも意識も異なる、 いわば他の家の人たちです。全軍を率いて「一糸乱れず」などという訳には行きません。
ご承知のように、日本の大企業系列の協力会社というものは大企業をそのままシュリンクしたものではなく、 永い下請けとしての親方日の丸的生い立ちが染みついており、みな一生懸命やってはくれるのですが、 もう一つ統率が取れず、かつ能力や責任体制もまちまちで、行きつ戻りつの開発設計で苦しんでいます。

泣き言を云うなと叱られそうですが、何とも矛盾を感じています。
市場を睨みヒット商品の企画をし、自分で開発し思ったような製品を開発出来た頃の技術者としての喜びはどこかへ行ってしまったような気がします。

何よりも技術者として感性と力が落ちて行くのでは、という不安と製品開発に対する燃える想いが失せていることに何か満たされない感じをいつも持っています。

企業本体にいる自分たちは、もはや技術者では無く管理者であり、技術力はどんどん外部に移っていくような気もします。 どこの会社も同じなんでしょうね。
これから規制緩和が進み、外国勢が雪崩れ込んで来ますね。 彼らは大いにベンチャーを活用し、ビシネスをまた、開発を進めるでしょう。
またベンチャーは外国勢の不得手な部分や隙間をビシネスチャンスとして食い込もうとするでしょう。

なんだかアメリカの競争社会が日本に土俵を移し、そこで戦争が始まるような気がします。 そうなれば彼らの方が圧倒的に有利なことは確かです。日本の規制の枠がどんどん取り払われて行くのですから。

日本の企業社会はそれなりに良いところがあると思っており、また自分たちは恵まれたその環境で、 先行きを心配すること無く生きています。でも、今のままで戦えるのでしょうか。 「絶対矛盾の自己同一」という思いです。
何かヒントをください。では、お元気で。

いずれまた。




<ゴキブリ後記>
技術者の世界にも時代の波が押し寄せている。金融ビックバーン、規制緩和の荒波を迎えて、 みんな走りながら考えているという。
これからどうなるのか誰にもわからない。 だが、仕事のやり方も体制も従来とほとんど変わらないままに仕事量が増え、外部ソーシングだけが進む。
まさに波に流されながら自分を見失って行く、とみんなが話している。

 

 

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