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DIARY

ゴキブリ日記43

巨人とヤクルト


何も此処で野球の評論を始めようとは思いませんが、この2つのチームを見ているといろいろなことを考えさせられます。 断って置きますが私は後楽園で生まれ育ったような人間ですから、昔から巨人しかありませんでした。 いわば根っからの巨人ファンと云うことになります。

それはさておいて、此処での話は巨人/ヤクルトと云うより、長嶋/野村と云うことです。 シーズン始めには巨人優勝、ヤクルトBクラスの予想をしていますね。 誰しも金に糸目を付けず補強した巨人と、これといって補強も特徴も無いヤクルトとを比較すれば、こんなものでしょう。 然し、蓋を開けてみるとヤクルト独走、巨人最下位ですね。みんなが何故だろうと分析を始めます。 野村監督自身も「ヤクルトは4番打者もエースも居ない、セールスポイントが何も無い。 だからBクラス予想は当然でしょうね」と云っています。

野村語録には「始めからとても巨人の足下にも及ばない」とか「4番打者だらけのチームだからかなわない」 あるいは「ドライバーだけのフルセットを持って、ゴルフをやるようなもんだ」とか、 一見、卑下しているようで強烈な皮肉とせせら笑いが、かい間みえていました。 このほか野村語録には「強いから勝つとは限らない」「野球は失敗のスポーツ、傾向と確率が支配する」 「背景を読みながら選手が動きやすい指示が大事、ただのセオリーでは駄目」といろいろあります。 冷静で、徹底した読みと采配が大勢を有利に導くが、それでも選手の力と意欲と運がからみ、 勝つか負けるかは確率論だと云うことです。
野村ID野球と云われる所以ですね。

一方、国民的英雄の長嶋さんは、その人気を背景にファンが楽しめる野球を求めて、 時々野球のセオリーを無視して、大向こうをあっと云わせる演出を思いついたり、 奇想天外な手を打ったりすることはみなよく知っています。それで良いのだ、と云うファンも多いのは確かです。 野球はショーだから勝てなくても人気がある方が良いのかも知れません。要は勝つ野球と見せる野球の違いでしょう。 「そんなことはない、巨人は勝たなければ巨人ではない!」という声が聞こえて来るようです。 野球の面白さは単なる力や技では無く、監督の駆け引きにあるのでしょう。

三国志や徳川家康を読むように、人の心の裏の裏を読み、策に策を重ねて、勝機は一点にありと機を待って動く。 その一点で関羽や張飛が活躍する。私の好きな言葉に「兵の形は水に象る(かたどる)」がありますが、 教科書のようなセオリーと高い金で強引に集めた戦力を勘で動かすのでは戦略の美学がありませんね。

そういえば野球の監督と経営のマネージメントは同じですね。 市場を読み、社員の能力とモラルを高め、機を見てヒット商品を狙う。 狙いは良くても社会の変化や多様な趣向、タイミングの読み違えで失敗する。 あるいは思わぬ製品が大ヒットする。野球は監督、会社は経営者、当たり前のことですが。



<ゴキブリ後記>
ある巨人ファンが、巨人が負けていると頭にきてテレビのスイッチを切ってしまう。 負けていても最後まで応援するのが本当のファンなのでしょうね。と話していた。
ところでこの話では、結局どっちのファンか分からないね。

 

 

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