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DIARY

ゴキブリ日記33

五月の憂鬱


「江は青くして 鳥はいよいよ白く 山は緑にして 花は燃えんと欲す」

新緑が燃えるように美しく、万物がよみがえる季節である。
だが、何となくかったるい。もちろん季節の変わり目で、急に暖かくなり、
何となく蒸すような誇りっぽい陽気に、けだるさが全身を覆う。
私は、この季節になるといつも世に云う五月病になる。そういった病名があるわけではなかろうが、この時期が五月の連休と重なり、瞬時戦う目標を失い、何となくボーっとしているので家内が私の病名として使っている。

相変わらず余暇の使い方の知らない働き蜂と云われそうだが、どこの会社も判で押したように連休をかけた長い春休みである。遊びに行くとしても何処も人の波で、芋を洗うように混雑し、車は動かず、疲れだけがお土産に残るから、もう 永い間、連休の外出はしない習慣となってしまった。

親しい友人はどうしているかと電話をしてみたところ、同じようにパソコンに かじりついたりして、何となく過ごしているという。
それにしても消費税が上がり、公共料金が値上がりしたというのに皆よく出かける。出歩こうとしない人間のひが目から見ると、女房、子供に尻を叩かれ、義務で出かける切ない気持ちかなと思ったりする。

日本人の国民性と言うか風習と言おうか、同じ時に休み、同じようなところに遊びに出かける。狭い日本で、こんな一律な休みの取り方はもう止めたいものだ。
個人が中心の生き方、働き方が進めば休みたい時期、休める時期は自ずと千差万別の筈だ。観光地もある程度ゆっくり出来て、どんなによかろうかと思うのだが。

アメリカの Thanks Giving Day も3日間の連休である。この日は完全な家庭内のサービス日で全く表に出ない。独り者や単身赴任者は干しあがってしまい、 迷惑な休みだが、町はひっそりして静かである。 庭の手入れをし、家のペンキを塗り、家族で楽しい食事を楽しむ。

連休に入り、久しぶりにパソコン通信のCUGを覗いて見た。定年退職した人のフォーラムだから連休には関係あるまいと思ったのだが、連休と同時にパタリと交信が途絶えている。友人からのメールも連休である。たまの長い休みだから こそ、仕事を離れた交信があるかと考える方が浅はかで、日本はまだまだ、企業中心社会であった。

国際ボーダレス化は政府や財界の笛や太鼓であり、実体は全く変わらない元禄時代のようである。「五月の憂鬱」は陽気のせいばかりではなく、毎年訪れる退屈な長い休みが原因かも知れない。



<ゴキブリ後記>
最近は豪華客船で世界一周する企画が申し込み殺到ですぐに満杯になるという。 少なく見ても1000万円は掛かる計算になるが、お金持ちが多いもんだ。

この話はさておいても、そろそろ自分の仕事も自分の休みも自分で計画し、自分らしい生き方が出来ないものかね。 会社が考え、一律同順にこれに従うから、行楽地ラッシュが起こり、さて何か変わった休み方を、と思って周りを見ても仲間も居ない。だから五月病になるのだよ。

 

 

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