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DIARY

ごきぶり日記184

株価が暴走する


今さら何をいうのかと言われそうだが株式市場というものは非情で冷酷、それに 移り気で論理性が無く、まるで“金”という亡霊が彷徨っているようで、とても 人間が動かしているように見えない。“株は博打だよ”と言われればそれまで なのだが、まさに資本主義社会が取り仕切る広大なギャンブル場の感がある。

ついこの前までネット関連と名がつき、何らかの親類と見れば瞬く間に飛びつき、 あれよあれよという間に値上がりする症候群が続いていた。
今、直ちに社会に貢献するわけでもなく、有形の物を生産するわけでもない。 赤字経営で、どの株価指標を見てもよろしくない会社の株がはね上がる。

反対にこの影響をもろに受け、迷惑しているのがITに直接関係の無いオールド エコノミーと呼ばれる在来の会社群で、堅実な経営を続けているにも関わらす、 株価は下降の一途を辿り、日の当たらない低位株に甘んじることになっていた。
ナスダックに代表されるニューエコノミーは、在来の企業が変身したものでは 無く、全く新しい技術で市場を創造して来た実績が買われたものだろうが、 これとてバブルであることは誰の目にも明らかだった。

東証、マザーズはどうだろう。移動体通信の加入取次代理業がストップ高の連続で 信じられない高値に跳ね上がる。
だが此処に来て、やはりネット株フィーバーは確実に冷えかかっている。 4月15日(土)アメリカのダウ、ナスダックが暴落した。ブラックマンデーに次ぐ 下落との報道である。

この気配を察知してか市場のバブル株が急落している。鳴り物入りで駆け上がった 株価は一転して加速度的に落ち込んで行く。落ちて行く銘柄を名指しすることは 穏当ではないから省くが、これらの代表的な株の時価総額の下落価値は5兆円、 10兆円と言われている。まるでヒトラーの演説に熱狂した群衆が、落ち目と なるや突然態度を豹変するのに似ている。

Yahoo!の「株価」からそれぞれの銘柄を検索するとチャートやニュースと共に 「掲示板」があることはよく知られている。
こんな会社はもう駄目だと風聞を書き“売ってしまえ!”と煽る人、この投稿に ムキになって怒る人、(どうやら誹謗された会社の関係者らしい)株価操作に この欄を使うなと諫める人など、このやりとりは実に面白い。

事実、最近のニュースでこの書き込みが、特定の会社に標的を当てた悪質な誹謗や 株価操作に使われていることが問題になっていると報じている。
ふざけた匿名でプロフィールも書き込んでいないのだから、勝手気ままである。 どうやら特定の人間が、いろいろと名前を変えて書き込んでいるようだ。
身に覚えのない中傷が株価に大きな影響を与えるのでは、当事者としてはなんとも やりきれないことだろうと同情する。今後、社会問題に発展するのかも知れない。

インフレ懸念から下落したアメリカの株価が過熱に水をぶっかけて調整するのか、 留まることなく落ちて行き、アメリカ景気に終止符を打つのかは未だ分からない。 FRBのグリーンスパン議長もこうしたことに対する人間の評価は、生来染みついた 不確実性があると話しているという。どちらに向かって突っ込んで行くのか常識 では判断出来ないのが株だよと言っているようだ。

市場は早くもハイテク、ネット株を見捨ててオールドエコノミーの低位株に矛先を 変えている。それも株価総資産倍率(PBR)が適正で、健全な経営内容の会社と いう。変わり身の早さが投資家の身上とはいえ、無機質な得体の知れない物体が 人間の意志や期待に関係なく彷徨っているような錯覚に襲われる。

暴落のアメリカ市場にようやく夜のとばりが降りた時、日本市場は必要以上の 大暴落を起こし、混乱に陥る。

 

 

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