ごきぶり日記166
投資の時代
最近の投資熱は凄まじい。長引く低金利政策は100万円を一年預けても数千円に
しかならないのだからタンス預金と大差はない。誰もが株式、投信に駆け込む
のも無理からぬことかも知れない。
投資、投機は何も今に始まったものではないが、規制緩和が進み、手数料が
自由化され、インターネットによる売買が安く簡単に出来るようになったこと
で、株式投資が身近なものになり、雨後の竹の子のように投資家が増加している。
アメリカの加熱度はこんなものではないようだから、むしろ日本は遅れていて、
これから益々加熱するらしい。
株取引の歴史は永く、相場に手を出して身代をすってんてんに失う人が多かった。
勿論、先物取引やデリバティブをやらなければ大きな怪我はしない。
歴史があるだけに株式用語を見ているとまことに面白い。
良いネタと見ればみんなが「寄りつき」その結果、「買いが先行」し、時には
「ストップ高」になる。“買い”と“売り”の思惑が交錯して「もみ合う」。
上がり下がりの早さは「足」の早さであり、それを「日足」「週足」「月足」と
して計る。
あまり上がると「嫌気」が差し、「一服」する。相場が「一巡」して下げに
転じると下がったところをみて「押し目買い」する。
高額な株が上げ過ぎと見ると「利食い」して低位株をあさる。昔から相場には
この低位株漁りに「幽霊と相場は淋しい方に出る」という格言がある。
また、市場が落ち込んで株価がどんどん下がれば「狼狽売り」に走ったりする。
昔の相場師が、そこに居るような錯覚を起こすようにその言葉は変わらない。
情報は簡単に手に入るようになった。インターネットには無料のデータがあり、
株価チャートをすぐに見ることが出来るから、昔のように鉛筆を舐めなめ記録を
取る必要が無くなった。
だが、一方では会社の業績と将来性を見て選べば良い時代で無くなっている。
金の流れは地球規模になり、ヘッジファンドという魔物が、狙いを定めて獲物に
襲いかかるから、相場は仕掛けによって大きく変化し、理詰めの読みだけでは
先が読めない。
勢い、上がれば当面の利食いに走る。アメリカで話題になったデートレーダー
紛いの売買を、秒速でやった方が良い場面も出て来ようというものだ。
株は言うならば博打だ。このまま行くと、そのうち一億総博打打ちになるのかも
知れない。怪我をしないように予算を決めて置き、何%儲かったら売るという
目安を決めて置けば良いと分かったような事をいう人が居るが、そうは思うよう
に行かないのが博打というものである。
ある程度進むと単なる株の売買では飽き足りなくなって、先物取引に手を出す。
大体、こうなると現金を出して買うのでは無く、纏まった金額を借金で動かす
から、その場の損得計算が出来ない。気がついたら大きな損失を出して身代を
総て失うことになる。昔のパチンコのように一個一個、玉を入れながら指先を
加減して、入らなければ台を変えたり、ある金額でやめるというわけにはいか
なくなる。
ブラックマンデーは必ず来る。国民挙げて株にのめり込んでいるアメリカの景気
が、ブラックマンデー起こったら、たらどうなるのだろうか。
日本のバブル時代のように、景気が悪くなる筈が無い、という感じの投資熱は
その反動が恐ろしい。
せめて、日本ダービーや天皇賞などの大レースの時だけ、一万円程度を限度とし
て馬券を買うような遊びにして置きたいものだが・・・。
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