ごきぶり日記161
eコマースで変わるもの
ひと頃、eコマースといえばオンラインショッピングであり、これが膨大なビジ
ネス に発展するという大きな期待に立って、各機関は繰り返しアンケートなど
を取りながらユーザ動向が注目に注目してきた。
確かにインターネットショッピングは伸びては来ているようである。
だが、セキュリティや認証などの安全性の確立、玉石混淆の企業に対する選別の
基準などが確立されていないせいか、疑いの目を持って仲々乗って来る人が少な
かった。現に今もこうしたトラブルは多いようである。ところが最近になって、
eコマースが企業対企業の取引を大きく変えることが分かってと言っている。
従来は大手ならその企業の関連と系列、それに下請けに取引は限定されて来た。
だが、こうした閉鎖性は大きく急速に崩れている。ビジネスに国境が無くなり、
今まで目の敵にしてきた国内同業者でも、良いのものがあれば買う姿勢が強く
なれば企業間取引の網の目は一層複雑になる。特に最新のデバイスは欧米に席巻
されているから尚更である。
購買部門が特権的に握っていた資材調達も大きく様変わりするに違いない。
今までの資材部門は部品や装置の選定で、技術者以上の知識を持っているわけが
無いのだから、睨みを効かせてなにがしか値段を下げさせる程度だろう。
資材調達上そうしたメーカーを「特定の取引業者」として侍らせて、自社だけの
資材調達を円滑に行う機能が課せられていたが、これも必要が無くなってしまう。
設計者が各部品メーカーの電気、機構部品など、何でもウェブ上で選び出せ、
そのまま発注出来る。その上、即時オンラインで取引が出来、支払いもeコマース
で出来るのだから、最も安くて納期の短いものを即時、選ぶことが出来る。
何も購買が業者を呼びつけて品定めや折衝をする必要など全くなくなる。
開発設計や製造も同様だ。入札仕様書をウエブ上で公開し、腕に自慢の会社が
応募する。セキュリティが確立されていれば、他社にこの情報が漏れることは
無く、談合などの入り込む余地も無くなる。米国でも受注から部品調達、発送まで
をインターネットで行っている会社が増えているという。
問題は、日本企業に於ける関係会社との古い因習と仕事を切り分けて出すことの
下手さ加減にあるのだろう。もう一つの問題はeコマースを進めることによって
生じる大量の社内失業にある。この問題の影響は何も購買に限らない。
既得権のように従来のやり方を踏襲してきた組織と人に取ってはまさに天変地異
にも匹敵する地殻変動になることだろう。
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