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DIARY

ごきぶり日記159

yahoo!との落差


若者二人の趣味から始まった、yahoo! の年商が4兆数千億円に達したと報じて いる。従業員は800人。簡単に割り算して一人当たり年間売上高は50数億円に 達する。

仮に、日本の有力企業(製造業)の年間売上高を同額として、従業員を15万人と すると一人当たりの売上は3000万円となり、実に約180倍の違いとなるのである。
日本の代表的な製造業でローディング計算による人件費、人件経費は一人当たり 年間平均1500万円〜2000万円と思われるから、売上の半分以上は人件費で飛んで 行くことになる。

加えて価格競争は日増しに過酷になり、粗利益はどんどん落ちる。過剰設備、 過剰負債の負担も大きい。損益分岐点は次第に高くなる。如何に経営が厳しいか 想像に難くない。
こんな時は誰が考えても売上を伸ばすか、費用を減らすかしかないのだが、 売上は市場のパイが小さくなり、競争の激化でうまい話はもう転がっていない。 そこで、持株会社化して経営の意志決定を迅速にし、それぞれの得意技に特化 して競争力を付け再生を図る。これが昨今のリストラの図式になっているよう である。

人が多すぎるという事は間違いがない。だが、他方、人的資源は貴重な財産で あることも重々分かっている。リストラの実行者は、まさに平の重盛の心境に あるのだろう。その貴重な原資、人材を再生して活用することが求められている。

相変わらず遅くまで残業している。忙しいのだろう。だが、これまでの会社と いうものは、中間管理者なら必ず、連発する会議に信じられない程多くの時間を 割かされてきた。議論が白熱し、あらゆる問題がその中でクリアになり、解決 されて行く会議などお目に掛かったことがない。
殆どは上意下達の連絡会議であり、それを下部に流すことによって経営の意志を 徹底させる手段に使われる。組織が大きすぎるから、こうしなければ組織のベク トルが合わなくなるという論理である。

古いマネージメントは報告のための資料作りを要求する。朝から晩まで資料作り に追われている例を見掛ける。何のことは無い、上層部の勉強資料であり、プレ ゼンテーション資料作りに過ぎない。これでは自分の考える時間など持てない。 こんなことばかりやらされていると、やがて独創的な思考能力が退化する。

社会的な背景も遠因にあるのだろうが、最近は強力なリーダーシップを取れる人 が減っている。場合によっては居なくなったと云っても良い。
だから、何でも集団合議で物事を進めるしかない。百家争鳴と云えば聞こえは 良いが、何のことはない、かなめの外れた扇ぎのようなもので仲々纏まらず、 結局、最大公約数を取って無駄の固まりのような案が出来上がる。

最近は、飴も鞭も無くなった。その昔の飴は立身出世であり、鞭は先輩の雷の ような叱責であった。立身出世の夢も遠くなり、鞭を振るう先輩も居ない。 若者が目標を失っているように、企業人も自分の道標が無いのではないか。
「我が社はそんな駄目会社ではない!」と叱られるかも知れない。でも、それが かっての因習であったことは間違いない。

持株会社、カンパニー制で企業活力を取り戻そうとする会社は多い。
小さく分けて、意志決定を迅速にする、経営の責任を明確にするなど、やらなけ れば生き残れないことも確かかも知れない。
だが、単に組織を切り張りして、会社を分けても何も変わる訳がない。同じ手法、 同じ発想、同じ意識でやれば、単に小さくなっただけで、たちどころに淘汰され てしまうだろう。

社員の意識改革の前に、経営陣の意識改革と規制緩和が必要かも知れない。
「役員で御座い」と同じ感覚、手法で管理しようとすれば、Yahoo!のような 遊び心も、独創的な発想も育つわけがないのだから。

 

 

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