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DIARY

ごきぶり日記142

誰のために働くか


サラリーマンって誰のために働いているんでしょうね。

当然、自分のために、そして家族のために働いているのでしょう。
日本人の価値観は国のためであったり、会社のためであったり、場合によっては 特殊な集団のためであったりして、いつも時代に流されて変化します。 でも根元は自分が生きるためであり、それが最善の結果を得るように拠りどころ や大儀名分を変化させているだけかも知れません。

国のためには戦争に命を懸け、会社のためには過労死に至るまで働く。
集団に命を託すことの出来る国民性なのかも知れません。そうなるようにマインド コントロールされて来たのも事実でしょう。自我が確立されていないので、集団の 流れに身を任せるしか方法が無いと言うことなのですね。

「個人主義 Individualism」という造語はフランス革命以後といわれているので、 欧米でも、そんな古くからあったのではないようです。
この考え方の基本は「人間の尊厳と自己決定」とあります。考え方のすべての 出発点は此処にあり、常識的で一般的な考え方から物事が違った方向へ動くとき、 “理に叶わない”と判断するわけです。欧米ではこれが、“神聖な、犯すべから ざる価値”として定着しているのに比べて、日本の社会は、まだまだ集団主義が 根強いですね。

企業の一員である限り、会社の要請には出来るだけ応じなければならないでしょう。 でも、リストラ競争が盛んになれば、どうしても残った社員にしわ寄せが来る。 抜本的な改革を後回しにして、先ず、首を切って帳尻を合わせるので、当然のこと に負担が激増するわけです。

開設したばかりの「過労死110番」が大繁盛する所以です。過労死だけではなく、 自殺が鰻登りです。リストラ対象になったり、首切り役人になって、切ることを 命令する側と切られる側の狭間に苦しみ、自殺する人など、あとを絶ちません。 完全失業率と過労死、自殺者のデータパターンが一致するなど、恐ろしい証拠が 出ているのです。

“人間として人間らしく生きるために働く”という個人主義の概念は、何処で こだまするでも無く、空しく吸い込まれて行きます。
集団主義が忠誠心を強要すれば、個人は埋没します。軍国主義華やかなりし頃の いわゆる「滅私奉公」というやつです。

“寄らば大樹"の大木も年輪を重ね、根っこが腐りかかっているのかも知れません。 年輪を重ねた大樹であればあるほど、蘇生は難しいと云われます。世の中が悪いと ばかり嘆いていないで、個人主義思想を生き方の根幹に据えて自らを再生し、 何のために生きるかを真剣に考える時代なのでしょう。

 

 

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