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DIARY

ごきぶり日記140

淘汰されるべきは誰か


「人材」とは、辞書によれば「才能ある、役に立つ人物、逸材、偉材」とあります。
今やこの「人材」が「材料の一種であり、たまたま、それが人であること」と 書き変わっているようです。“人材開発部”といえば、各社のリストラ対策部の 別名になっている事は周知の事実です。

若年層の失業率が10%を越えたと云っています。
バブル時代に“熊手で掻き集める”といった表現が使われていましたね。 まさに企業は、人間なら何でも良いとばかりに学生集めに狂奔し他社に 取られないようにように、ホテルに押し込めたり、高級レストラン漬けに したり、果ては海外旅行に出して隔絶したり、苦心惨憺していました。

採用面接を見ていると、そこら辺の空いてる人間が適当にやっていました。 ついこの前の話です。全部とは云いませんが、こんな風潮に学生は、就職は 向こうから転がり込んでくるものと思いこみ、アルバイトや遊びに専念して いました。学力も能力も、即戦力として使うには耐えないことは分かり切って いたのです。

一転してバブルの崩壊、底のない地獄の不況に転落するや、今度は過剰雇用 に苦しみ出す。この熊手族は当然の事ながら無用の長物です。 はい、さようならとばかりに、リストラ対象として切り落としているから、 30代の失業者が増えるのでしょうね。丁度そんな年頃になりますか。

バブルのボロ儲けに乗ろうと、我も我もと人を掻き集め、ダメになるとリス トラの一つ覚えで、それもみんな横並び、首切りのオンパレードです。 それはその通りでしょう。バブル時代にブレーキの取れた機関車のように、 儲ける事に血眼になって、売上拡大に突き走ったですから、どう見ても、 居なくても特に差し障り無い人が、大手企業には3割ぐらい居るでしょうね。 1000万人失業時代という数字が肯けます。

日本の株主が物言わぬのを良いことに、オーナーでも無いのに会社を私物化 し、臆面も無く権力闘争を繰り返す。思い上がりの結果は会社の将来を絶望的 な状態に陥れ、果ては被告として法廷に引きずり出される。これが偉い経営者 のすることなんですかねぇ。

「先が見えない世の中」とか「想像を絶する激変」とかいうでしょう。 だからこそ、選ばれた経営者が責任を持って水先案内をやるのであって、 “世の中が悪い”は無いですよ。よくまぁ恥ずかしくなく経営を続けていると 思いませんか。
偉い経営者というものは、こうした世の中の変化と胎動を洞察出来るから こそ、その立場にあるのだとばかり思っていました。

リストラするなら、先ずこの失態の責任者でしょう。だが、全然責任を感じ ていないようですよ。こんなにしてしまった人間、やらせた人間を首にしな ければ片手落ちというものです。
第二次世界大戦後の東京裁判のように、A級戦犯からリストラすべきです。 踊らされた兵隊に罪はありませんからね。上からリストラすれば、その人件 費削減効果は計り知れないでしょうに。

労働の流動化が急務。もっともです。でも終身雇用で忠誠を誓わせるマインド コントロールを掛けておいて“さぁ、そんな事は忘れて仕事を変えなくては” とは、何と都合の良い論理でしょう。
健全な労働市場の形成と流動化には10年は掛かるでしょう。問題は今、現在 の痛みなのです。“漢方薬でも飲んでおけ、そのうち直るよ”と云われている ような気がします。

抜本的改革は一旦、奈落の底に落ちてからでないと出来ないのかも知れません。

 

 

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