ごきぶり日記128
コマーシャルの効能
女房どのの話も聞かないで、じっとテレビのコマーシャルを見ていると癇癪玉を破裂させる。コマーシャルの間くらいはこっちの話を聞きなさいよ。という訳だろうが、こっちにはそれなりのわけがある。
スポンサー企業が何を云いたがっているのか、どうやってアピールしようとしているのか、細かく見ていると実に興味深い。だから番組よりもコマーシャルに集中するのかも知れない。考え過ぎて何を云いたいのか分からないものや、あけすけに選挙運動のように商品名を連呼するもの、企業の崇高なる目的に殆どの時間を費やすもの、コミック風に徹するもの、夫婦の機微を題材に使うものまさに様々である。
最近はてっきりドラマだと思って見ているとコマーシャルだった、と騙されるものが多くなった。番組とコマーシャルの境目がはっきりしない、番組の主役がそのままコマーシャルに出て来るから、自然にコマーシャルに引き込まれるというテクニック、というかまやかしに近い。不景気だからコマーシャルが短く簡潔になるのかと思うとそうでもないらしい。
ホームページのように企業が自分で作るなら安く作ろうとするだろうが、専門の業者だから不景気だから腕によりを掛けて、凝りに凝った企画を作り、次第に長くなるのかも知れない。これは相当の金が掛かっているな、元が取れるのかと余計なことを心配する。
金を掛ける以上、スポンサーはその効果に神経を使う。どの時間帯のどの番組を買うか、視聴者層は、結果としての視聴率は、と考えるが、これも広告宣伝会社の戦略があり、良いところだけを買うことが出来ないように出来ている。
つまり時間帯と長さがうまく組み合わされており、組み合わせ販売になっており、それぞれが商品となって価格設定が出来ているらしい。
では、それほど高価な金を払ってその効果は如何にということになるが、今のところどうやら視聴率調査のデータベースがそのよりどころになっている。時間帯、年齢、性別、地域、など細かい資料を頼りに金を掛ける。このデータを元にどうコマーシャルを打ったら効果的かという相談に乗り、広告主と広告会社あるいはテレビ局との橋渡しをする商売を“媒体”という。
媒体は企業が宣伝したいテーマをどの様な層を狙い、どんな時間帯で打つのが効果的かをコンサルトするらしい。これまで、広告の効果は結果を見て始めて感じる程度ではっきり言えば、どうしてその広告が当たったのか、広告のどんな部分がどんな効果を上げたのかは全く分からなかった。この効果を分析して数値化する研究がアメリカで進んでいる。何処までも人間の心に食い入り、欲望を知り、その心を数字で捉えることによって優位に立つ。何やら恐ろしい世の中である。
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