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No.101

方向音痴

98/08/10
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「方向音痴の研究」なんてあまり聞いたことがありませんね。
感覚器官の何処かがずれているのでしょうか。方向音痴はどういう訳か頭の中で描いた地図のパターンに従って、確信を持って動く方向が、必ず反対方向になる傾向を持っているようですよ。かく申す私も、人に云わせれば「相当の方向音痴」との評判です。

永年住み慣れた職場から、皆と昼食に出るとき部屋を出たところで必ず反対の方向に行くそうです。あきれ返った一人の部下が、“おい!誰か「食堂はこちら」って張り紙をしておいて上げろ!”と怒鳴っていたから目に余る音痴だったのでしょう。

アメリカはサンノゼでのこと、ある日仲間とダウンタウンに昼食に出ようと云うことになり、私の車で出かけました。大勢のうるさいナビゲータが乗っているのだから、道を間違うわけはありません。ところが町に着くと路上のパーキングメータが満員なのです。やむを得ず皆を下ろし、駐車場を探し始めました。ところが空いていないのですよ。

ぐるぐる廻るうちに完全に方向感覚が無くなり、何処を走っているのか分からなくなり、いつの間にか高速に乗っていました。フリーウェイはゲートなど無いので、間違えれば簡単に乗り込んでしまうことは確かなのですが、そこが方向音痴のこと、一般道だろうが高速だろうがどっちを向いて走っているのかどうせ分からないのですから、「ええぃ、ままよ」とばかりそのまま走り続けました。

やがて、ロサンジェルスに数百マイルという標識が出てきました。何と高速101をロスに向かって走っていたのです。如何に方向音痴でもこれはいかんとばかり知らぬ出口で降り、それから3時間掛かってほうほうの体で会社に帰り付きました。みんなは会社にsosを求め、帰って来たらしく、心配していました。
どうしたどうしたの連発に「すまん。急用が出来て家へ帰っていた」と苦し紛れの言い訳をしたものの、本当のことはついに話せませんでした。

ある休日、数組でゴルフに行った時のことです。上司の一人がいつになっても到着せず、ついに帰るまでその姿を現しませんでした。翌日、その人は涼しい顔をして出社しています。
「いやぁ、確かにこの道に間違いないと走ったのだけど、とうとう海に突き当たってしまいましたよ。海ではそれ以上行かれないものね」
何と太平洋にぶち当たるまで突っ走ったとは! このとき、私以上の大物?が居ることを知り何とも安心した気持ちでしたよ。

それ以後は車に磁石をつけ、出がけには地図上で目的地まで直線を引き、道よりも磁石頼りの運転を心がけましたが、これにも欠点があります。なぜなら目的地を過ぎてしまうと方向が反転しますからねぇ。
そんな方向音痴で、よくアメリカで運転するって? 行き過ぎたら戻れば良いんですから。

ごきぶり日記

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